第10回 LFA&MIRAI試乗体験イベント(最終回)
東日本大震災で大切な仲間・ふるさとを奪われ、心に大きな傷を抱えた子どもたちに“夢と希望”をという志のもとに、子どもたちの『心の復興』を実現するために始まったLFA&MIRAI試乗体験イベント。
震災翌年の2012年から始まり、コロナ禍を経て今年は10回目という節目の年を迎えました。当初より10回で一区切りとしていたことから、今回が最後の開催です。イベント開催の前日、台風13号の影響による記録的な大雨が各地で災害を引き起こしました。いわき市でも甚大な被害が出ていたため、学生の皆さんの安全面を考慮し、一度は全面中止の判断が下されました。
2023年9月9日(土)深夜から早朝にかけ関係各所へ中止の連絡を行うなかで、いま自分たちにできることは何なのか改めて考えました。イベントを楽しみにしていた学生たちの姿を見て、“ここで諦めたくない、子どもたちのために何かできることはないか” 私たちスタッフはあらゆる方法を模索しました。先行で現地確認に向かったスタッフより、宿泊しているホテルから現地までは通行できると報告を受け、安全の確保ができたことから、前泊をしていた学生を対象に規模を縮小して開催することになりました。
LFAの試乗こそ叶いませんでしたが、ドライバーの方からの貴重なお話や、LFAとMIRAIが並走する姿、そしてトヨタ自動車の佐藤社長からのサプライズムービーなど、今回しかできない特別な体験をすることができ、規模は小さいながらも学生の皆さんの笑顔をみることができました。
後日、会場までの安全な移動ルートが確保できずに、やむなく参加を見送ったいわき・相双地区の学生の皆さまから「イベントに参加したかった」、「LFAの走りを間近で見たかった」との多くのメッセージをいただきました。
“未来の子どもたちのために、自分たちにできることをやり切りたい―”
参加が叶わなかった学生たちのリベンジ開催に向けて、若手社員を中心に動き出しました。そして
曙ブレーキ工業様、飯田 章様、飯田 裕子様に快諾いただき、12月に再度開催することが決定いたしました。トヨタ自動車様はスケジュールの都合がつかず、当日参加することはできませんでしたが、開催にむけてのアドバイスをくださるなど、バックアップにご尽力いただきました。
2023年12月2日(土)清々しい青空の下で、リベンジ開催となる第10回 LFA&MIRAI試乗体験イベントが開幕いたしました。いわき・相双地区から54名の学生が参加し、曙ブレーキ工業様のテストドライバーによるMIRAIの試乗会、飯田 章様・裕子様によるドライビングパフォーマンスなど、学生の皆さんにとって忘れることのできない思い出をプレゼントすることができたと実感しています。今回のリベンジ開催は、長年積み上げてきた皆さまとの大きな絆と信頼関係があったからこそ成功することができました。ご協力いただきました皆さまには心より感謝申し上げます。
当初は周囲から絶対実現不可能だといわれていた当イベントも今年で10回目を迎え、参加した学生は
総勢1,500名を超えるほど大きく成長しました。子どもたちは世界最高峰の技術の結晶である『LFA』と『MIRAI』を実際に触れる貴重な経験を経て、自分の夢や目標を見つけ、希望に満ちた輝かしい未来へ羽ばたき、多くの分野で活動を続けております。
LFA&MIRAI試乗体験イベントは今回が最後となりますが、今後はカーボンニュートラル社会の実現のため今とは違った形で、子どもたちからの期待に応えられるような夢や希望を与える機会を作り続けます。これまで長き渡り、ご支援・ご協力を賜りました協賛企業・ボランティアスタッフの方々、そしてご参加いただきました各学校の皆さまには厚くお礼申し上げます。
ありがとうございました!